白血病(はっけつびょう、英 leukemia)とは、血液のがんの一種で、血液中に異常な血球細胞が骨髄や末梢血中に増加する病。それにより、血液を造る作用が失われて正常な血球が減少し、免疫機能の低下などさまざまな症状を引き起こす。
概要
血液に含まれる細胞の成分は、大きく赤血球と白血球と血小板に分けられ、さらに白血球は大きく顆粒球とリンパ球とに分けることができます。
これらの細胞は、すべて骨髄の中にある造血幹細胞から分化し、芽球と呼ばれる中間の段階を経て成熟し、末梢血中に赤血球・白血球(顆粒球・リンパ球)・血小板として出現しなければならないのですが、芽球が成熟できないまま際限なく増殖して、骨髄中もしくは末梢血中に蔓延してしまう病気が白血病です。
白血病は「骨髄性白血病」と「リンパ性白血病」に分けることができ、さらにその進行速度により「急性」と「慢性」に分けることができます。
急性白血病では初期・末期の区別はなく、発症が確認された時点で全身に白血病細胞が確認されて進行も早い為、全身への転移を示す第4期とされます。そのため、急性白血病と診断されたら速やかに治療を開始する必要があります。
しかし、白血病は抗がん剤に対して比較的反応がよいがんの種類で、骨髄移植などの治療法が確立し抗がん剤の使用法も進歩したため、5年生存率も50%*1を上回っているなど、現在では直る病気になってきています。
白血病は10万人に4人程度の割合でなるといわれ、原因は不明です。年間約6,000人以上発症していると推測されています。
症状
受診のきっかけとなる初期症状としては、
- 出血が止まらない、紫斑ができるなどの止血異常
- 風邪だと思っていたが熱が下がらないなどの感染症
- 頸肩腕痛・全身倦怠感・息切れなどの貧血症状
- 腕にうちみの症状
などがある。症状は急性骨髄性白血病の方が急性リンパ性白血病等よりも著明である。
健康診断の血液検査で数値異常を指摘され、発見される場合もある。早期発見すれば当然症状も軽度であり、治療効果もより高くなる。診断までの期間が遅れるほど白血球数は増加して脾臓、肝臓やリンパ節などに浸潤して臓器腫大をきたし、治療効果は低くなる。
診断
通常、血液検査にて白血球の異常増加、貧血、血小板減少症などが認められる。末梢血に芽球が数多く出現するため、診断はさほど難しくはないが、後述する病型分類、治療方針選択などのために、血液内科専門医を受診する必要がある。白血病が疑われる場合、すぐに骨髄穿刺による検査を行い、最終診断を確定する。
さらに、治療方法を確定する為に、骨髄の染色体検査を行う。
分類
がんの起源となった細胞が骨髄系の細胞かリンパ球系の細胞かによって骨髄性白血病、リンパ性白血病に分類する。このことから大きく以下の4種類に分類される。
- 急性骨髄性白血病 (acute myelogenous leukemia; AML) M0〜M7
- 慢性骨髄性白血病 (chronic myelogenous leukemia; CML)
- 急性リンパ性白血病 (acute lymphoid leukemia; ALL) L1〜L3
- 慢性リンパ性白血病 (chronic lymphoid leukemia; CLL)
白血病における急性、慢性は一般的に用いる意味とは違っている。腫瘍細胞が分化能を失ったものを急性白血病、分化能を保っているものを慢性白血病と呼ぶ。
治療法
白血病が見つかったときには、体内には白血病細胞が一兆個以上あるといわれており、そのまま放置をしておくと症状が重篤となり、命に関わる事態になります。
医師による血液検査により白血病と診断された時、それが特に急性白血病の場合は進行が早いので、速やかに治療を開始して白血病細胞を根絶することが必要となります。
治療は、寛解導入療法と寛解後療法(地固め療法)の大きく分けて二つに分類されます。寛解導入療法とは、完全寛解に導くための治療法で、化学療法により複数の抗がん剤を用いて白血病細胞を根絶する治療です。
しかし完全寛解状態が得られても、体内には白血病細胞が1億個残っていると考えられています。このように白血病細胞が残存した状態で治療をしないでいると、ほぼ間違いなく再発します。そこで、この残存した白血病細胞を根絶し、分子遺伝学的完全寛解を得るために、数コースの寛解後療法(地固め療法)が必要となります。
